その拾壱
訪問集金撃退マニュアル
この記事の内容
借金取り泣かせの撃退方法!
昔ながらの消費者金融の回収業務に自宅への「訪問集金」というものがあります。
平たく言えば、自宅に借金取りがやってくることなので、どんなに図太い債務者であってもあまりいい気分はいたしません。
消費者金融側もそれが狙いですので、仮にその場でお金を回収出来なくても、訪問するだけで十分「いやがらせ」になるので、返済プレッシャーをかけることが出来るわけです。
(最近のインターネットキャッシングは、1店舗で全国対応している消費者金融も増えたため、訪問集金をする業者も減ってきていますが、近場であれば今でも非常に有効な手段であります。)
しかし、中にはあの手この手で訪問集金に来た消費者金融を撃退してしまうようなツワモノの債務者もいます。
かくゆう私も新人の頃はガキの使いよろしく、撃退された口でございます。
まあ世慣れたベテランの債務者からすれば新人の消費者金融マンなど、赤子の手をひねるようなものだったのでしょう。
今回はそんな私の経験も踏まえ、訪問集金の撃退方法を講義させて頂きます。
どれも実際、過去に私が喰らった手口であり、その効果については太鼓判を押しておきます。
玄関にはトラップを仕掛けておけ!
自宅を訪問して呼鈴を鳴らすと、相手が家の中から「どうぞ」と言ってくることがありますが、熟練の借金取りは、絶対に玄関のドアを自分では開けません。
また相手が出てきて話をする時も、自分の身体は常に玄関の外で、絶対に中に入ることはありません。
なぜなら債務者の玄関にはトラップが仕掛けてあるかもしれないからです。
例えば、玄関の入り口に壊れやすい子供のおもちゃなんかを置いておいてそれをわざと、借金取りに壊させるという手口があります。
これは別におもちゃでなくても、小物でも装飾品でもなんでもOKです。
もっと言えば、壊したように見せかければ、最初から壊れていたものでもOKです。
まずは初っ端にこの一撃を喰らわせることで借金取りの気勢をそぐことが出来ます。
実際、私は新人の頃この手口にかかってしまい、逆に弁償で千円ほど差し出してきたことがあります。
相手からは、
なんてことを言われまして、なぜかその客の返済分を自分の財布から出すはめになってしまったこともあります。
もちろんこんな恥ずかしいことは会社にも報告しておりませんが・・。
訪問集金撃退シール
最近話題の「NHKから国民を守る党」から、玄関先に貼っておけば確実にNHKの戸別訪問者を追い返すという「NHK撃退シール」なるものが無料配布されているようですが、これと同じイメージで、「訪問集金撃退シール?」を貼っている債務者もいます。
「訪問集金撃退シール」といっても、本物のシールではなく、ただの張り紙のことがほとんどですが、概ね次のような内容が書いてあります。
さらに“監督行政に通報”の文言を入れておくことで、「トラブると面倒くさい客」という印象を与えることも可能です。
集金に来た側からすれば、こんな張り紙が玄関に貼ってある家は、どうしても腰が引けてしまいます。
無難に督促状だけポストに投函して帰ってくることになるでしょう。
猛犬で撃退!?
これは冗談のような方法に聞こえるので、拍子抜けした人もいるかもしれませんが至って真面目な話です。
獰猛な犬を玄関前につないでおくのは古典的ですがかなり効果的です。
実際、「集金よけ?」に猛犬を飼っている債務者はよくいました。
もちろんリードにつないでおくわけですが、届きそうで届かないくらいの長さがベストです。
これは集金に出向く側からすると結構なプレッシャーです。
万が一、犬に噛まれでもしたらケガをするのはもちろん、会社でいい笑いものになってしまうからです。
我々の稼業では、犬に噛まれて逃げ帰るなんて大恥なことなのです。
そのためそんな家に集金に来た日には、督促状を投函するだけで精一杯でした。
これだけのことで借金取りより精神的に優位に立って交渉が出来るようになります。
是非お試しあれ。
書面で通告する
これは最終的な手段ですが、どうしても訪問集金にきてほしくなければその旨を書面にして、内容証明か書留郵便で消費者金融に送る方法もあります。
これは一方的な通告で構いませんし、返済が遅れていても問題ありません。
書面の内容次のようなイメージです。
また、この書面1枚で訪問集金はおろか、督促電話もやめさせることが出来ます。
但し、ここまでやると消費者金融とは完全に反目することになるので、訴訟提起される可能性も高くなってしまいます。
実際、使用する場合は十分ご注意ください。